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現代の詩人といふもの【完全私論】

詩という表現形式があります。

日本でいえば、昔々、万葉集の時代の和歌から始まって、現代詩に至る長い系譜があるのでしょうが、国語の授業以来、自分から詩というものに触れる機会というのがどれくらいあったでしょうか?

とある企業のコンセプト展示で、詩を題材にしたインスタレーションを体験した関係で、そういえば昔は詩が好きだったなあと思いだしたのですが、最近は絶えて詩を消費していないなあと思ったわけです。

特に中二病にかかっている頃なんかは、無駄にボードレールランボーの詩集を机に忍ばせて一人ほくそ笑むなんてことをやっていたなあと。 

そう考えると、詩というものは、ある種の熱病のような状態において消費される特殊なコンテンツなのでしょうか? とふと考えました。

しかし、自分の最近の行動の中にも、詩というものを消費するということが非常に身近にあるということがよくよく考えると思い起こされました。

これは完全に私見なのですが、現代における詩人の在り方をうまく体現している二大巨頭は、吉田類さんと秋元康さんだと思うのです。

 

そもそもの前提 

詩というものの系譜は、調べてみると奥が深いようです。

和歌や俳句などは、形式が決まっていて、定型詩と呼ばれます。それに対するものとして、自由詩、散文詩などというものがあり、こちらは特に形式に決まりがないようです。

定型詩(ていけいし)とは - コトバンク

 

私の好きな中原中也さんなんかは、自由詩で表現しています。

こうした文脈でいう詩というものは、主に文字だけによって消費されるコンテンツのことを指すように思われます。

しかし、現代の文脈においては詩というものが、音楽とともにあり、また、映像とともにある、というのが自然な在り方に思えるのです。

そういう意味で、老若男女問わず、歌付きの音楽に触れている瞬間というのは詩というものを現代的な形で消費しているのではないでしょうか。

こんなことを考えた末での、極私見的現代の二大詩人のひとりが、作詞者としての秋元康さんであると考えるに至りました。

また、酒場放浪記で有名な吉田類さんは、番組の締めで必ず一句、酒場にまつわる詩を詠んでくれます。これは、吉田類さんが、その酒場でどのような体験をしたかということを消費者が分かったうえで楽しむために、より圧倒的なリアルさで、日本的旅情、また日本語の美しさを再発見させてくれます。

この番組は10年以上続く長寿番組で私も必ず録画して見ているのですが、月9といえば、私にとっては吉田類さんなのです。

知っている人には言わずもがなですが、簡単に紹介しておきましょう。

 

吉田類さんについて

吉田類 - Wikipedia

吉田 類(よしだ るい、男性、1949年6月1日 - )[1]は、日本の酒場ライター(「酒場詩人」の肩書で紹介されることも多い)、画家、作家、タレント、歌手。名前の「類」は通称[2]。高知県高岡郡仁淀村(現吾川郡仁淀川町)出身。

飯テロといえば、孤独のグルメが有名ですが、私にとっては飯テロの元祖が酒場放浪記です。自らを酒場詩人と名乗り、「ベストエイジャー賞」を受賞するなど、とってもよい年の取り方をされている素敵な方です。

若いころはフランスへ留学していたこともあるとかで、やはり詩人といえばフランスは外せないのかとしみじみ思ったりもするわけですが、この人は本当に人生を楽しく生きています。山登りが趣味だそうなので、やはり運動したうえでの一杯というのが、いいんでしょうね。私は呑めない体質なので、酒のことはよくわかりませんが、吉田類さんの酒場の楽しみ方は大人のたしなみとして非常に参考になるものがあります。

www.bs-tbs.co.jp

毎年大晦日には、特別番組でカウントダウンをやっています。私も最近はこの番組で年を越すことが多いですね。なんだかんだでカウントダウンって適当にしかやらない番組が増えてきてますので。

 

秋元康さんについて

日本を代表する作詞家で、美空ひばりさんの「川の流れのように」も彼の作ですね。少し前の「関ジャム 完全燃SHOW」で秋元康さんの作詞のすごさを紹介していましたが、彼の作詞は、その詞が描写する映像を万人が万人同じように想像できること、というのがすごいらしいです。

まさに現代のPVを前提にした作詞の神様みたいな人ですね。

彼の仕事術というのもごくたまにですがテレビで拝見することがありますが、一言でいうとモーレツですね。好きだからこそできているのかもしれませんが、常時100くらいのプロジェクトを進行されているそうですよ。

私には詳しくわかりませんが、ひょっとすると、東京オリンピックのシナリオは彼にゆだねられているといっても過言ではないのかも。。。

言うまでもなく、おニャン子クラブAKB48などのプロデュースでも知られています。

いったい何作くらい作っているのだろう。。。

 

まとめ

詩というものの消費の仕方は時代時代によって変わります。上にあげた例はあくまで私の周りで起きている現象と、詩の関連性を極私見で見出したものではありますが、これをきっかけに、もう少し王道の現代詩の世界に踏み込んでみてもいいかなと思った今日この頃なのでした。

ちなみに、現代詩人の登竜門といわれている「H氏賞」のリストは以下から見られます。

www.japan-poets-association.com

やっぱり誰もしらない! すみません、勉強不足でした。

 

ちなみに、青空文庫などで、中原中也萩原朔太郎はじめ、名作が読めますよ。この辺もそのうちピックアップして紹介しましょうかね。