最近のゾンビは全速力で走る!
少し前に、ゾンビものについて考察しました。ゾンビもののだいご味はグロ描写につきる! という方もいらっしゃるでしょうが、私はどちらかというと、終末における人間のエゴイズムや内面描写が秀逸な作品を望む傾向にあります。
直近で、邦画洋画それぞれで、立て続けにゾンビものを見る機会がありましたので、ちょっと感想など綴っていこうと思います。ワールドウォーZのときにも書きましたが、最近のゾンビは超早い。
てゆうか、ゾンビ全速力で走りすぎてない?
っていうのを改めて思いました。だって肉体的には死んでるんでしょ? って疑問を抱きつつ、おそらくはリアリティよりも恐怖を増幅させる作用としてスピードを重視しているのではないのかなあと思います。
アイアムアヒーロー
これは最近の日本映画でもわりかし高評価を得ている作品です。楽天ショウタイムで500円分のクーポンをもらったのでちょっとレンタルしてみました。
原作は同名の漫画から。コミックスで22巻まで発売されており、完結しています。
で、映画の方は、原作のストーリーの途中で終わっています。具体的には、主人公が小田さんたちと会って、ショッピングモールのコミュニティが崩壊するところまで。
総評するとこの映画は、グロの爽快さを楽しむ、ものかなと思いました。
なので、そういうのが苦手な人はあまり見ないほうがいいし、原作厨の方にもあまりオススメできません。私は冒頭にも書いたように、どちらかというともう少し人間臭いところのドラマが好みですので、どちらかというと苦手なジャンルかも。
しかしながら、主人公のダメさ加減とか逆にかっこよさとか、原作のテイストがうまく表現されている場面などもあるので、あー、ポイントが使いきれねえ、って幸福な方は見てみてもいいかもしれません。
ゾンビ速えええ、っていうのは冒頭のパニック描写の部分にとどめを刺します。
ラストの主人公がライフル無双するところではそれほど全速力では走っていませんね。
続編があってもおかしくない終わり方ですが、どうなんでしょう。とにかく、原作とは別物と考えた方がいいものだと思いました。
28週後
こちらはアマゾンプライムで見ました。「28日後…」という映画の続編で、「28日後…」は少し前までプライムにあったような気がするのですが(気のせいかも??)、今はないみたいですね。
オフィシャルサイト見づらい・・・。
で、この映画のあらすじですが、前日譚があります。
イギリス本土でRAGEウイルス(ゾンビ化するウイルスっぽい)による感染が発生。28日後には爆発的に拡大し、イギリスは壊滅状態に。が、5週後に感染者が餓死し、11週後には完全に感染の恐れなしの状態に。24週後には復興が始まっていた。そして、28週後、という形で物語が始まります。
どうも、イギリスだけで感染者が閉じていたため、他の地域は助かっていたということが前提になっているみたいですね。
なぜイギリスだけか? というのはよくわかりませんが、ストーリー上、隔離された空間が意味をもつという観点では都合のいい設定でしょう。
そして、ゾンビって餓死するんだ! ってところが新しい。この設定だと死体じゃないのね。だからあんなに全速力で走るのか。
ともかく、そんな形で終息するかに思えたRAGEウイルスの脅威ですが、外国映画にありがちな、あるキャラクターのおバカな行動によって、ふたたび人間の脅威になるというお話が、28週後のざっとしたストーリーです。
冒頭の全速力で走るゾンビから主人公が全速力で逃げるシーンと、ヘリコプターがゾンビをなぎ倒していくシーンが、この映画の双璧となる絵面でしょう。
やっぱ、ゾンビが早い!
勘弁してほしいですよね。早いゾンビ。グロ描写はそんなに多くありませんが、おバカな家族に振り回される正義のキャラクターが哀れです。
この映画もそこそこ評価が高いようですが、総じて言うと、ゾンビものが好きな人は見る価値あり。グロ描写と逃げ惑う人間の愚かさがリアルに描かれています。
でも、個人的な評価としては、プライムビデオになければわざわざお金出してみないかもなー、って感じです。プライム会員であれば、夏の一夜を捧げるのは悪くないと思いますよ。
てなことで私としてはやはりゾンビものの最高峰はいまだにウォーキングデッドだと思っています。